" />

筆者が気になった医療ニュース(2024年5月16日現在)

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」報告 過去最多ペースで増加 | NHK | 医療・健康

今回は上記のニュースについて解説したいと思います。

はじめに

手や足の壊死などを引き起こし、死にいたることもある「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の報告が、過去最多となるペースで増えています。

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」について解説していきたいと思います。

劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)とは?

劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)は、溶血性レンサ球菌(一般的には溶連菌と呼ばれる)によって引き起こされる重篤な病状です。

通常、溶連菌は急性咽頭炎などを引き起こす細菌ですが、稀に重症化し、STSSを引き起こすことがあります。

STSSの初発症状には咽頭痛、発熱、消化管症状(食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢)、全身倦怠感、低血圧などの敗血症症状、筋痛が含まれますが、明らかな前駆症状がない場合もあります。

後発症状としては軟部組織病変、循環不全、呼吸不全、血液凝固異常(DIC)、肝不全や腎不全など多臓器不全を来し、非常に急速に進行することが特徴です。

劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の原因は?

劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の主な原因は、A群溶血性レンサ球菌(Group A Streptococcus pyogenes: GAS)という細菌による感染です。

この細菌は通常、子どもの咽頭炎や皮膚軟部組織感染を引き起こす一般的な細菌ですが、稀に重症化してSTSSを引き起こすことがあります。

STSSになるメカニズムは完全には解明されていませんが、宿主側の要因と細菌側の要因が複雑に関与していると考えられています。宿主側の要因には、65歳以上の高齢者、皮膚軟部組織感染症、外傷、糖尿病などの基礎疾患があります。

細菌側の要因としては、特定の病原性が高い株が関与している可能性があります。

例えば、日本国内ではS. pyogenes M1UK lineage(UK系統株)という病原性と伝播性が高い株が増加していると報告されています

劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の予防法は?

予防方法としては、A群溶血性連鎖球菌感染症のワクチンはまだ開発中であり、接触感染と飛沫感染を遮断することが重要です。

具体的には、手洗い、手指消毒、傷がある場合は清潔に保つ、傷や皮膚感染症がある場合は温泉やプール、川や海に入るのを避ける、マスクの着用などが挙げられます。

もしSTSSのような症状が現れた場合、急激に悪化する可能性があるため、早期の受診が必要です。特に、急速に広がる皮膚の赤みや熱感・腫れ、痛みの程度が強い、意識がはっきりしないなどの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください

おわりに

劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)は急激に増えてきています。

今回の話を参考に症状の早期発見・予防に努めて頂ければ幸いです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA