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筆者が気になった医療ニュース(2024年5月21日現在)

卵アレルギーでも、食べられる卵を | NHK | WEB特集 | 医療・健康

今回はこのニュースについて説明していきます。

はじめに

卵(鶏卵)を食べると、嘔吐やじんましんなどの症状が出る「卵アレルギー」

食物アレルギーの中で最も多く、全体の3割以上を占めていて、症状が重い場合は、命に関わるケースもあります。

卵アレルギーの人でも安心して卵を食べれるようにできないか、食品メーカーを大学、病院が連携して世界初の研究が進められています。

それがアレルギー低減卵と言われているものです。

卵アレルギーとは?

卵アレルギーとは、卵を食べるとアレルギー反応を引き起こす状態を指します。

これは食物アレルギーの一種で、特に子供に多く見られます。

卵アレルギーの原因は、卵白に含まれる特定のタンパク質に対する免疫系の過敏反応です。

症状には、皮膚の発疹、腫れ、吐き気、呼吸困難などがあり、重篤な場合にはアナフィラキシーを引き起こすこともあります。

治療法としては、まず卵や卵を含む食品の摂取を避けることが基本です。

しかし、加熱によってアレルゲン性が低下することもあるため、加熱した卵を少量から試すことが推奨されることもあります。

また、アレルギー反応を起こした場合には、抗ヒスタミン薬の投与や、重篤な場合にはエピネフリンの使用が必要になることがあります。

注意点としては、卵を完全に避けることは困難な場合があるため、食品のラベルを注意深く確認し、隠れた卵成分に注意することが重要です

また、卵アレルギーの子供がいる家庭では、家族全員が卵の扱いについて理解し、協力することが望ましいです。

アレルギー低減卵とは?

アレルギー低減卵とは、アレルギー反応を起こしにくくするために特定のアレルゲンタンパク質を含まないように改良された鶏卵です。

主に、熱に強いタンパク質である「オボムコイド」を除去することで、アレルギー反応を低減することが可能になります

キユーピー株式会社と広島大学が共同で研究を進めており、2020年にはラボレベルでアレルギー低減卵の作出に成功しました。

その後、安全性の確認や調理・製菓適性の検証が行われ、現在は臨床試験フェーズに進んでいます。

この臨床試験は、重症鶏卵アレルギー患者におけるアレルギー低減卵の臨床的安全性を検証するもので、日本医療研究開発機構(AMED)の事業に採択されています。

アレルギー低減卵は、食物アレルギーで苦しむ人々にとって、卵を安心して食べることができる新たな選択肢となる可能性があります。

ただし、アレルギー低減卵がすべての鶏卵アレルギー患者にとって安全であるかどうかは、現在のところ臨床試験を待つ必要があります

おわりに

 アレルギー低減卵はまだ研究段階ですが、今後の臨床試験の結果次第では、将来誰にでも卵を使った料理を食べれる時代が訪れるかもしれません。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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