今回は、疲れと心不全について説明していきます
心リハ指導士の立場から説明していきますので、是非参考にしてみて下さい!
はじめに
「最近、疲れやすい…」と感じることはありませんか?
多くの方が、年齢やストレス、運動不足のせいだと軽視しがちですが、その「疲れやすさ」が心不全の初期症状である可能性があります。
心不全は、心臓が全身に十分な血液を送り出せなくなる状態で、進行すると命に関わることもあります。
今回は、疲れやすさを放置することの危険性と、心不全との関係について詳しく解説します。
疲れやすさと心不全の関係
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心不全の初期症状:心不全になると、心臓から十分な血液を送り出せなくなり、体に必要な酸素や栄養が足りなくなるため、坂道や階段で息切れがしたり、疲れやすくなります。
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疲れやすさの原因:心不全における倦怠感の病態生理学的要因の一つとして、低心拍出症候群が挙げられます。
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他の症状との関連:心不全は、息切れ、むくみ、体重増加、食欲不振、腹部膨満感、疲れやすい、低血圧などの症状として現れます。
疲れやすさを放置するリスク
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進行する心不全:疲れやすさを放置すると、心不全が進行し、心臓から十分な血液を送り出せなくなり、体に必要な酸素や栄養が足りなくなります。
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再発のリスク:心不全は再発を繰り返し、患者さんの予後は必ずしも良くはありません。その原因の一つとして再発のメカニズムが不明であることが挙げられます。
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生活の質の低下:心不全患者は多様な症状とともに生活をし、これらによって心不全患者のQuality of Life(QOL)は著しく低下します。
早期発見と対策の重要性
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自覚症状に気づく:心不全の自覚症状を知り、気づけるようにすることが大切です。
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医療機関の受診:疲れやすさや息切れなどの症状がある場合は、専門の医療機関を受診し、心不全の可能性を確認することが重要です。
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生活習慣の改善:運動不足、過労、睡眠不足、ストレス過多、肥満などが疲れやすさの原因となるため、生活習慣の見直しが必要です。
おわりに
「疲れやすい」という症状は、単なる疲労ではなく、心不全の初期症状である可能性があります。
早期に気づき、適切な対策を講じることで、心不全の進行を防ぐことができます。
日々の体調の変化に敏感になり、健康的な生活を心がけましょう。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました
参考文献
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国立循環器病研究センター. 「心不全」 h.u-tokyo.ac.jp+3ncvc.go.jp+3ncvc.go.jp+3
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J-Stage. 「心不全患者のfatigueに関する研究の現状と課題:ナラティブレビュー」 jstage.jst.go.jp+2jstage.jst.go.jp+2jstage.jst.go.jp+2
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心臓血管研究所付属病院. 「心不全のリスクと早期発見のために行うこと」