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これって大丈夫?胸がズキっと痛むとき

今回は、これって大丈夫?胸がズキっと痛むときについて説明していきます

医療従事者の立場から説明していきますので、是非参考にしてみて下さい!

目次

  1. はじめに

  2. 胸の痛みはなぜ起こるのか ― 基本構造の理解

  3. 「ズキっと痛む」胸痛の主な原因分類

  4. 危険な胸痛・様子を見てよい胸痛の見分け方

  5. 胸が痛んだときの正しい対処と受診の目安

  6. 繰り返す胸痛の背景にある“意外な要因”

  7. おわりに

  8. 参考文献


はじめに

突然、「ズキっ」、「チクッ」と胸が痛むと、多くの人は一瞬で不安になります。

「これって心臓?」

「もしかして危険な病気?」

実際、胸痛は命に関わる病気のサインであることもあれば、心配のいらない一時的な反応であることもある、非常に幅の広い症状です。

問題は、「どれが危険で、どれがそうでないのか」が分かりにくい点にあります。

日本・海外の最新研究では、救急外来を受診する胸痛の約7〜8割は心臓由来ではないと報告されています。

一方で、見逃してはいけない胸痛が確実に存在するのも事実です。

この記事では

  • 胸がズキっと痛む仕組み

  • 原因ごとの特徴

  • 危険サインの見分け方

  • 受診の判断基準

を、医学的根拠に基づきながら、誰でも判断しやすい形で解説します。


1. 胸の痛みはなぜ起こるのか ― 基本構造の理解

■ 胸の中にある主な構造

  • 心臓

  • 肺・胸膜

  • 肋骨・筋肉

  • 食道・胃

  • 神経

■ 「心臓=胸痛」ではない理由

胸というエリアには、多くの臓器・組織・神経が密集しています。

そのため、脳は「どこが痛んでいるのか」を正確に区別できないことがあります。

特に特徴的なのが、👉 関連痛(放散痛)という現象です。

これは、

  • 内臓の異常

  • 筋肉や神経の刺激

が、同じ神経経路を使って“胸の痛み”として感じられる状態を指します。

つまり、「胸が痛い=心臓が悪い」とは限らないのです。


2. 「ズキっと痛む」胸痛の主な原因分類

■ 主な原因カテゴリ

  • 筋肉・骨由来

  • 神経由来

  • 消化器由来

  • 心因性

  • 心臓・血管由来

以下、それぞれを詳しく見ていきます。

■ ① 筋肉・骨由来の胸痛

最も多いのがこのタイプです。

  • 肋間筋

  • 胸筋

  • 肋軟骨

などが原因になります。

特徴:

  • 体を動かすと痛む

  • 押すと再現できる

  • ズキッと一瞬

デスクワーク、スマホ姿勢、ストレスによる無意識の筋緊張が背景にあることが多く、命に関わる可能性は低いとされています。


■ ② 神経由来の胸痛

肋間神経痛などが代表例です。

特徴:

  • 電気が走るような痛み

  • 一瞬ズキッとする

  • 深呼吸で痛むことも

ストレス、姿勢不良、冷えが引き金になることが多く、画像検査では異常が見つからないケースも少なくありません。


■ ③ 消化器由来の胸痛

食道・胃の不調も、胸の痛みとして感じられます。

特徴:

  • 食後に出やすい

  • 焼ける感じ

  • 胸の中央が痛む

逆流性食道炎や食道けいれんは、心臓の痛みと非常に似た感覚を引き起こすため、見分けが難しいことで知られています。


3. 危険な胸痛・様子を見てよい胸痛の見分け方

■ すぐ受診すべき危険サイン

  • 圧迫される痛み

  • 15分以上続く

  • 冷や汗・吐き気

  • 左腕・顎へ放散

■ 心臓・血管由来の胸痛の特徴

狭心症・心筋梗塞などの胸痛は、

  • 「ズキッ」より

  • 「ギューッ」「締めつけ」

と表現されることが多いです。

また、

  • 安静にしても改善しない

  • 息切れを伴う

  • 冷汗が出る

場合は、迷わず医療機関へが原則です。


4. 胸が痛んだときの正しい対処と受診の目安

■ まず行うこと

  • 安静にする

  • 痛みの性質確認

  • 呼吸・動作との関係

  • 時間経過観察

■ 「一度は検査」の重要性

医学的には、初めての胸痛は一度は評価することが推奨されています。

心電図・血液検査・画像検査で「異常なし」と分かること自体が、

👉 大きな安心材料
👉 その後の不安軽減

につながります。


5. 繰り返す胸痛の背景にある“意外な要因”

■ 見落とされがちな原因

  • 慢性ストレス

  • 不安・パニック

  • 自律神経乱れ

  • 睡眠不足

■ 心因性胸痛という考え方

海外の研究では、繰り返す原因不明の胸痛の約30〜40%が心理的要因と関連していると報告されています。

特徴:

  • 検査は正常

  • 不安が強い時に出る

  • 胸以外の症状も併発

これは「気のせい」ではなく、脳と自律神経の誤作動による、れっきとした身体反応です。


おわりに

胸がズキっと痛むと、不安になるのは当然です。

しかし大切なのは、正しく怖がり、正しく判断することです。

  • 危険な痛みを見逃さない

  • 不要な不安で苦しまない

  • 必要なときに医療につながる

そのための知識が、あなた自身を守ります。

「大丈夫かどうか分からない」と感じたら、

👉 それ自体が受診理由です。

どうか一人で抱え込まないでください。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。


参考文献

  1. Amsterdam EA, et al. (2021). Evaluation of chest pain in adults.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/

  2. 日本循環器学会(2023)「急性冠症候群診療ガイドライン」

  3. Eslick GD. (2018). Non-cardiac chest pain: epidemiology and pathophysiology.

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