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これって普通?動悸が止まらない

今回は、これって普通?動悸が止まらないについて説明していきます

医療従事者の立場から説明していきますので、是非参考にしてみて下さい!

― 見逃してはいけない動悸の正体と、今すぐできる対処・予防 ―

目次

  1. はじめに

  2. 動悸とは何か?「普通」と「異常」の境界線

  3. 動悸が止まらない主な原因と身体の仕組み

  4. 危険な動悸を見抜くチェックポイント

  5. 今すぐできる対処法と受診の目安

  6. 最新研究から見る予防・生活改善戦略

  7. おわりに

  8. 参考文献


はじめに

「急にドキドキして不安になる」

「何もしていないのに心臓がバクバクする」

「夜になると動悸が止まらず眠れない」

──こうした“動悸”の悩みは、年齢や性別を問わず非常に多く、外来診療でも頻出する症状の一つです。

一方で、「これって普通なの?」「放っておいて大丈夫?」と判断がつきにくいのも動悸の特徴です。

実際、動悸の多くは命に関わらない一過性の反応ですが、なかには 不整脈・心疾患・内分泌疾患・精神疾患 など、早期対応が重要なケースも含まれます。

本記事では【これって普通?動悸が止まらない】をテーマに、

  • 動悸の正体

  • 危険な動悸の見分け方

  • 家庭でできる対処

  • 日本・海外の最新論文が示す予防策

を、専門家視点でわかりやすく、かつ実用的に解説します。


動悸とは何か?「普通」と「異常」の境界線

  • 動悸=「心臓の拍動を強く・速く・不規則に感じる自覚症状」

  • 医学的には“症状名”であり病名ではない

  • 正常反応と病的反応が混在する

  • 主観(不安)と客観(心拍数・リズム)のズレが起きやすい

本文

動悸とは、「心臓の動きを自分ではっきり感じる状態」を指します。

重要なのは、動悸=異常ではない という点です。

たとえば、

  • 運動後

  • 緊張・驚いたとき

  • コーヒーやエナジードリンク摂取後

こうした状況では、交感神経が働き心拍数が上がるのは生理的(正常)反応です。

しかし問題になるのは、

  • 安静時にも続く

  • 繰り返し起こる

  • 他の症状(息切れ・めまい・胸痛)を伴う

といった場合です。

近年の循環器学の研究では、「動悸の自覚」と「実際の心電図異常」は必ずしも一致しないことが分かっており、不安・自律神経・感覚過敏も大きく関与します。


動悸が止まらない主な原因と身体の仕組み

  • 自律神経の乱れ

  • 不整脈(期外収縮・心房細動など)

  • ホルモン異常(甲状腺)

  • 貧血・脱水

  • ストレス・パニック反応

  • 薬剤・カフェインの影響

本文

① 自律神経の乱れ

現代人の動悸で最も多い原因の一つが 自律神経失調 です。

ストレス・睡眠不足・過労により交感神経が優位になると、心拍数が必要以上に上がり、「止まらない動悸」として自覚されます。

海外の研究では、慢性ストレス下では心拍変動(HRV)が低下し、動悸・不安感が増幅されることが示されています。


② 不整脈

心臓の電気信号の乱れにより、

  • ドクンと飛ぶ感じ(期外収縮)

  • 速く不規則に打つ(心房細動など)

が起こります。

多くは良性ですが、持続性・頻発・失神を伴う場合は精査が必要です。


③ ホルモン・代謝異常

甲状腺ホルモンが過剰になると、心臓は常にアクセルを踏んだ状態になり、安静時でも動悸が出ます。

また、貧血では酸素不足を補うため心拍数が上がり、動悸として感じられます。


④ 心理的要因

パニック障害や強い不安状態では、「動悸 → 不安 → さらに動悸」

という悪循環が形成されます。近年の脳科学研究では、扁桃体と心拍調節中枢の相互作用が注目されています。


危険な動悸を見抜くチェックポイント

  • 胸痛・圧迫感を伴う

  • 息切れ・呼吸困難がある

  • めまい・失神を伴う

  • 安静でも20分以上続く

  • 脈が極端に不規則

  • 家族歴に心疾患がある

本文

以下のような動悸は、「普通ではない可能性」 を考える必要があります。

  • 動悸と同時に胸が締め付けられる

  • 意識が遠のく・倒れそうになる

  • 夜間に突然目が覚めるほどの動悸

  • これまでにない強さ・頻度

特に心房細動や重度の頻拍性不整脈は、脳梗塞リスクとも関連するため、早期診断が重要です。


今すぐできる対処法と受診の目安

  • 姿勢を整え、深呼吸

  • カフェイン・アルコールを控える

  • 水分補給

  • 動悸の記録をつける

  • 医療機関を受診すべきタイミング

本文

① その場でできる対処

  • 楽な姿勢で座る or 横になる

  • 4秒吸って、6秒吐く深呼吸

  • 首・肩の力を抜く

これにより迷走神経が刺激され、心拍が落ち着くことがあります。


② 受診の目安

  • 初めて強い動悸が出た

  • 数日〜数週間続く

  • 他症状を伴う

この場合は 内科・循環器内科 を受診しましょう。心電図や血液検査で多くは原因が明らかになります。


最新研究から見る予防・生活改善戦略

  • 心拍変動を高める生活習慣

  • 睡眠の質改善

  • 適度な有酸素運動

  • ストレスマネジメント

  • 栄養(マグネシウム・鉄・B群)

本文

近年の国際研究では、動悸の予防=自律神経の回復力を高めること と結論づけられています。

  • ウォーキングなどの軽運動

  • 就寝前のスマホ制限

  • 呼吸法・マインドフルネス

これらは心拍変動(HRV)を改善し、動悸の再発率を下げることが報告されています。


おわりに

「動悸が止まらない」という体験は、とても不安なものです。しかし大切なのは、

  • すべてを怖がりすぎないこと

  • かといって放置しないこと

動悸は身体からの“サイン”です。

正しく理解し、必要なときに医療を頼り、日常生活を整えることで、多くの場合コントロール可能です。

この記事が、あなたの不安を整理し、安心につながる一助になれば幸いです。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました


参考文献

  1. Zimetbaum P, Josephson ME. “Evaluation of patients with palpitations.” New England Journal of Medicine.
    https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMcp013202

  2. Task Force of the ESC. “Guidelines for the management of arrhythmias.” European Heart Journal.

  3. 日本循環器学会.不整脈診療ガイドライン(最新改訂版)

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