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これって病院?お腹がキリキリ痛むとき

今回は、「これって病院?お腹がキリキリ痛むとき」について説明していきます

医療従事者の立場から説明していきますので、是非参考にしてみて下さい!

目次

  1. はじめに

  2. キリキリ痛む腹痛の正体とは何か?

  3. 部位別に見る腹痛の原因マップ

  4. 最新研究から見る「機能性腹痛」とストレスの関係

  5. 今すぐ病院に行くべき危険サイン

  6. 自宅で様子を見てよい場合とセルフケア

  7. おわりに

  8. 参考文献


はじめに

「お腹がキリキリ痛むけど、これって様子見でいいの?」

「救急に行くほどじゃない気もするけど不安…」

腹痛は最も多い症状のひとつであり、原因は軽いものから命に関わるものまで非常に幅広いのが特徴です。

特に“キリキリ”と表現される痛みは、胃腸のけいれんや粘膜刺激、ストレス反応などが関係していることが多い一方で、急性虫垂炎や腸閉塞などの初期症状である場合もあります。

重要なのは、**痛みの強さよりも「経過」と「付随症状」**です。

本記事では、

  • 痛みのメカニズム

  • 部位別の原因

  • 最新研究に基づく機能性腹痛の理解

  • 危険なサインの見分け方

  • 自宅でできる対処法

を包括的に解説します。


キリキリ痛む腹痛の正体とは何か?

キリキリ痛の特徴

  • 波のある痛み

  • 胃腸のけいれん

  • 粘膜刺激による痛み

  • 自律神経の影響

本文

“キリキリ”という表現は医学的には「疝痛(せんつう)」に近いことが多いです。

疝痛とは、腸や胆道などの管状臓器が収縮することで起きる間欠的な痛みを指します。

胃や腸は、内容物を運ぶために常に収縮運動(蠕動運動)をしています。しかし、

  • 胃酸の刺激

  • 食べ過ぎ

  • 冷え

  • ストレス

などがあると、この運動が過剰になり、痛みとして感じられます。

特に近年の研究では、「腸管の神経過敏」が注目されています。通常なら痛みと感じない程度の刺激を、神経が過敏に受け取ってしまう状態です。

これは機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群(IBS)でよく見られます。

また、自律神経は腸の動きを直接コントロールしているため、精神的ストレスが即座に腹痛として現れることもあります。


部位別に見る腹痛の原因マップ

部位ごとの代表的原因

  • みぞおち:胃炎・潰瘍

  • 右下腹部:虫垂炎

  • 左下腹部:大腸炎

  • 全体的:胃腸炎

本文

腹痛は「場所」が非常に重要です。

みぞおち(上腹部)

  • 胃炎

  • 胃潰瘍

  • 機能性ディスペプシア

空腹時や食後にキリキリ痛む場合は胃酸関連が多いです。

右下腹部

  • 急性虫垂炎

最初はみぞおち付近が痛み、徐々に右下へ移動するのが典型例です。

左下腹部

  • 大腸炎

  • 憩室炎

発熱を伴う場合は注意が必要です。

全体的に痛む

  • ウイルス性胃腸炎

  • 食中毒

吐き気・下痢があれば感染症が疑われます。

痛みが移動する、強くなる、持続する場合は必ず評価が必要です。


最新研究から見る「機能性腹痛」とストレスの関係

最新知見

  • 脳腸相関

  • 腸内細菌の関与

  • 炎症は軽微

  • ストレス増幅

本文

近年、腹痛研究で注目されているのが「脳腸相関(Brain-Gut Axis)」です。

腸は“第二の脳”と呼ばれ、神経細胞が1億個以上存在します。

ストレスを感じると、

  1. 視床下部が反応

  2. 自律神経を介して腸へ信号

  3. 腸の運動異常

  4. 痛みとして認識

という経路が働きます。

さらに、最新研究では腸内細菌叢(マイクロバイオータ)が痛み感受性に関与していることが示されています。

腸内環境が乱れると炎症性サイトカインが増え、神経過敏を引き起こします。

つまり、キリキリ痛は単なる胃の問題ではなく、「脳・腸・免疫」の連携の乱れとも言えるのです。


今すぐ病院に行くべき危険サイン

危険症状

  • 強烈な持続痛

  • 高熱

  • 血便・吐血

  • 冷や汗・意識低下

本文

次の症状があれば、迷わず医療機関へ

  • 6時間以上強い痛みが続く

  • 歩けないほどの痛み

  • 発熱38℃以上

  • 血を吐く・黒い便

  • お腹が板のように硬い

特に突然の激痛は、

  • 腸閉塞

  • 穿孔

  • 胆石発作
    などの可能性があります。

「我慢できるかどうか」で判断しないことが重要です。


自宅で様子を見てよい場合とセルフケア

セルフケア

  • 安静にする

  • 水分補給

  • 消化に良い食事

  • 温める

本文

軽度で、

  • 発熱なし

  • 嘔吐なし

  • 数時間で軽快傾向

であれば自宅安静で様子を見ることも可能です。

おすすめは、

  • 白湯や経口補水液

  • おかゆ・うどん

  • 腹部を温める

  • 深呼吸で緊張を緩める

ただし、痛みがぶり返す・繰り返す場合は慢性疾患の可能性もあります。


おわりに

お腹がキリキリ痛むとき、「大したことない」と思いたい気持ちと、「もしかして重大な病気?」という不安が交錯します。

大切なのは、

  • 痛みの部位

  • 経過

  • 付随症状

を冷静に見ること。

腹痛は体からの重要なサインです。

我慢しすぎず、しかし過度に恐れすぎず、適切な判断をしてください。


参考文献

  1. Drossman DA. Functional Gastrointestinal Disorders(Gastroenterology)

  2. Mayer EA. The Brain-Gut Axis(Nature Reviews Gastroenterology)

  3. Cleveland Clinic – Abdominal Pain Causes
    https://my.clevelandclinic.org/health/symptoms/4167-abdominal-pain

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