今回は、産後、「育てにくい子?」と検索してしまった夜について説明していきます
医療従事者+パパの立場から説明していきますので是非参考にしてみて下さい
目次
- はじめに:「育てにくい子?」と検索した夜の気持ち
- 「育てにくい」と感じるのは、母親失格だからではない
- 最新研究が示す“気質”という考え方
- 産後の脳と不安は、なぜ暴走しやすいのか
- 「検索」が止まらなくなる本当の理由
- 「育てにくい」を「理解しにくい」に変える視点
- おわりに:「この子を愛せているかな」と不安になるあなたへ
- 参考文献
はじめに:「育てにくい子?」と検索した夜の気持ち
夜中の3時。
やっと寝たと思ったら、また泣き声で起こされる。
抱っこしても泣く。
ミルクでも泣く。
オムツでもない。
SNSを見ると、
「よく寝る子です」
「育てやすい子で助かる」
そんな投稿ばかりが目に入る。
そして、スマホの検索欄にそっと打ち込む。
「育てにくい子 特徴」
「赤ちゃん ずっと泣く」
「育てにくい子 発達障害」
「私 母親向いてない」
この検索をしたことがある母親は、決して少なくありません。
しかし多くの母親は、その検索履歴を誰にも見せません。
なぜなら、
- 「こんなこと思っちゃダメ」
- 「我が子を育てにくいなんて最低」
- 「愛情不足なのかも」
と、自分を責めてしまうからです。
けれど、本当に大切なのは、「育てにくいと思ってしまったこと」ではありません。
その背景に、
- 慢性的な睡眠不足
- 孤独
- 情報過多
- 不安
- 比較
- 助けの少なさ
があることです。
近年の発達心理学では、「育てにくさ」は親の能力不足ではなく、“子どもの気質”と“環境との相互作用”として理解されるようになっています。
本記事では、日本と海外の最新研究をもとに、
- なぜ「育てにくい」と感じるのか
- 不安が強くなる理由
- 子どもの気質とは何か
- 母親自身を責めない視点
について、丁寧に解説していきます。
1. 「育てにくい」と感じるのは、母親失格だからではない
「育てにくい」とは何か
まず知っておきたいのは、「育てにくい子」という医学的な定義は存在しないということです。
一般的には、
- 泣きが強い
- 睡眠が不安定
- 抱っこを求め続ける
- 刺激に敏感
- 癇癪が強い
- 切り替えが苦手
など、親が“対応の難しさ”を感じる状態を指します。
親が悪いわけではない
ここで非常に重要なのは、
「育てにくさ=親の育て方の失敗」
ではないということです。
近年の発達心理学では、子どもの行動には生まれ持った「気質」が強く関係すると考えられています。
トーマスとチェスの研究
発達心理学者の Alexander Thomas と Stella Chess は、子どもの気質研究の中で、
- Easy Child(育てやすい)
- Difficult Child(刺激に敏感)
- Slow-to-Warm-Up Child(慣れるのに時間がかかる)
という気質の違いを示しました。
つまり、「育てにくい」と感じる背景には、生まれ持った神経特性が関係している場合があります。
独自視点:「相性」の問題でもある
同じ子でも、
- 静かな環境が好きな親
- アクティブな親
- 完璧主義の親
- おおらかな親
によって感じ方は変わります。
つまり「育てにくさ」は、親子の“組み合わせ”によっても変化するのです。
2. 最新研究が示す“気質”という考え方
気質とは
気質とは、生まれつきの反応パターンです。
- 音に敏感
- 新しい環境に慎重
- 感情が強い
- 活動量が多い
などがあります。
HSC(Highly Sensitive Child)
近年注目される概念に、
Elaine Aron が提唱した「Highly Sensitive Child」があります。
特徴
- 刺激に敏感
- 音や光に疲れやすい
- 共感力が高い
- 変化に弱い
気質は「欠陥」ではない
敏感さは、
- 観察力
- 想像力
- 共感力
につながることもあります。
最新研究
近年の研究では、「敏感な子ども」は環境の影響を強く受ける一方、良い環境では大きく伸びる可能性が示されています。
3. 産後の脳と不安は、なぜ暴走しやすいのか
産後の脳は警戒モード
出産後の脳は、
- 赤ちゃんの危険察知
- 泣き声への反応
- 不安感知
が強化されます。
睡眠不足の影響
慢性的な睡眠不足は、
- 不安増加
- ネガティブ思考
- 感情制御低下
を引き起こします。
「検索」が増える理由
脳は不安を感じると、「答え」を探そうとします。
しかし育児には正解が少ないため、検索が終わらなくなります。
独自視点:「検索依存」は安心を求める行動
検索してしまうのは、弱いからではありません。
「安心したい」
「間違えたくない」
という強い責任感の表れでもあります。
4. 「検索」が止まらなくなる本当の理由
比較社会
SNSでは、
- よく寝る子
- 手のかからない子
- 丁寧育児
が目立ちやすくなります。
不安の増幅
検索すればするほど、
- 発達障害
- 愛着障害
- ADHD
- ASD
など不安情報が目に入りやすくなります。
情報過多による混乱
情報が多すぎると、脳は逆に不安定になります。
大切な視点
「今、この子が困っているのか」
「親が限界なのか」
を分けて考えることが重要です。
5. 「育てにくい」を「理解しにくい」に変える視点
ラベルを変える
- 「わがまま」→「感覚が敏感」
- 「しつこい」→「安心確認が強い」
- 「落ち着きがない」→「好奇心が強い」
観察する
- どんな刺激が苦手?
- 何で安心する?
- どんな時に落ち着く?
母親自身のケア
子どものケア以上に重要なのが、親の回復です。
- 睡眠
- 休息
- 孤立予防
- 話せる相手
「育てにくい」は変化する
年齢とともに変化することも多くあります。
おわりに:「この子を愛せているかな」と不安になるあなたへ
「育てにくい」と検索した夜。
あなたはきっと、限界まで頑張っていたのだと思います。
眠れなくて、
孤独で、
不安で、
正解が分からなくて。
でも、その検索をしたからといって、あなたが悪い母親なわけではありません。
むしろ、
- どうにかしたい
- この子を理解したい
- 苦しませたくない
と思っている証拠です。
子育てで本当に大切なのは、「完璧に育てること」ではありません。
「分からなくても、理解しようとし続けること」です。
そしてもう一つ、大切なことがあります。
子どもだけでなく、あなた自身も守られるべき存在だということです。
- 眠っていい
- 頼っていい
- 泣いていい
- 助けを求めていい
あなたが少し呼吸できること。
少し安心できること。
それが、親子にとって何より大切な土台になります。
妊娠・出産を機に、保険の見直しはいかがでしょうか?
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました
参考文献
- The Highly Sensitive Child – Elaine Aron
- Thomas, A., & Chess, S. (1977). Temperament and Development.
- Slagt, M. et al. (2016). Differential Susceptibility to Parenting.
