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「気になる医療従者同士の会話」私と父親の衝撃的だった会話

 

今回は医療従事者でも悩む家族の病気のことについて、私自身の経験も踏まえて紹介したいと思います。

 

はじめに

 私は総合病院で10年以上理学療法士として勤務しており、急性期と呼ばれる病気の治療メインも言われる病棟から、お家に伺ってリハビリをする訪問リハビリまで様々な経験をしてきています。

この仕事を行う中で思うことは

 医療従事者でも家族が病気になれば、どうしたらいいのかわからないんだなっと感じたことです。

なぜこのようなことを思ったのかというと

私の父親は、社会福祉士の資格を持っており、かつケアマネージャーの資格の資格も持っています。

ケアマネージャーとは??

介護を要する人の状況や、家族がどんなことに困っているかを理解し、計画を立てて必要な介護支援サービスを受けられるように、サービス事業者へ手配することを行う人です。

もっと簡単に言いますと、要支援・要介護の介護保険の認定を受けた人のサービスの内容を考える人のことを指します。

また、ケアマネージャーになるためには、国家資格に基づく業務(医師、看護師、理学療法士、社会福祉士、栄養士など)に5年の実務経験が必要となります。

 

 その父親が、「おばあちゃんがお腹がふくらんできて動くことができないんよ、どこの病院に連れて行ったらいいか分からんねん」と、私に相談をしてきました。

私はその言葉に衝撃を受けました。

ある程度、医療や介護の業界に関わっている、父親でさえ何科に連れて行ったらいいのか分からないのかと…

 私はお腹が膨らむ=腹水だとまずは予想し、息切れや足のむくみがないのか確認しました。

そうすると父親が、「息切れもするし、足も浮腫んでるねん」、「けどな、体重は以前に比べて増えてるからいいことやと思うねんな」っと

そこで私は、ちょっと待って!?

それ「心不全ちゃう?」って考えを巡らせたと同時に、体重が増えることが悪いことだと思わないんだとここでも衝撃を受けました

私は心臓リハビリテーション指導士の資格も持っているため、心臓病の方は多々見てきています。

 体重が短期間で増えることは、心不全兆候の一つです。

しかし、祖母は元々痩せ型で、父親からすれば、体重が増えたことは喜ばしかったことらしいです。

私は「それ、心不全かもしれんから、循環器内科で見てもらった方がいいよ」って伝えたところ、父親は「そんな体重が増えただけで病院連れて行っていいの?」と答えました。

その言葉を聞いて、ケアマネージャーの資格を持っている父親でさえ分からなければ、医療の携わっていない人はもっと分からないだなと感じました。

 短期間での体重増加で、自覚症状があれば、十分に受診の対象です。

その後病院に連れていった結果

 そのことを伝え、早急に近所の循環器内科に受診したところ、案の定心不全の初期症状でした。

今回は対応が早かったため、投薬の処方だけされて、帰宅することができました。

心不全は発症してから、未治療のまま放置しておくと、重症化するリスクが高い病気のため、早期発見ができたことはすごく良かったです。

この一連の流れから、医療に携わっている人でも、わからない事って多々あるんだなと再認識したと同時に、世の中にはもっとこんな日常が溢れているんだなと感じました。

おわりに

 この現実は、現在の日本の医療の問題点だと思います。

「受診先が分からない」、「どこに相談すればよいのか分からない」、「こんなことで受診してもいいのか?」こう思っている人が、世の中には多々いることでしょう。

少しでも、あなたが関わっている大切な人の助けになるように、日々役に立つ情報をこれからも発信できればと思います。

 

 

 

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