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ホリープはがんになる?見つけた時の対処法とは?

ホリープはがんになる?見つけた時の対処法について説明していきます

医療従事者の立場から説明していきますので、是非参考にしてみて下さい!

はじめに

ポリープは、体のさまざまな部位に発生する良性の腫瘍の一種ですが、一部のポリープはがん化するリスクを持っています。

特に大腸や胃、子宮などにできるポリープは、放置すると悪性化し、がんへと進行する可能性があるため、早期の発見と適切な対処が重要です。

今回は、

  1. ポリープとは?がんになるリスクは?
  2. ポリープが見つかったらどうする?
  3. ポリープを予防するための生活習慣

をもとに、「ポリープは本当にがんになるのか?」という疑問に対して、最新の医学研究を基に詳しく解説し、ポリープが見つかった場合にどのように対処すればよいのかについて説明します。


1. ポリープとは?がんになるリスクは?

ポリープは粘膜から突出する異常な組織の塊で、多くの場合は良性ですが、種類によってはがんへと進行することがあります。

1-1. ポリープの主な種類

  • 腺腫性ポリープ
    • 最も一般的な大腸ポリープで、がん化のリスクがある。
    • 大きくなるほどがんになる確率が高くなる(特に1cm以上のもの)。
  • 過形成性ポリープ
    • 大腸や胃にできることが多く、通常はがん化しない。
    • ただし、大きくなった場合は精密検査が必要。
  • 炎症性ポリープ
    • 炎症が原因で発生するポリープで、がんにはならないことが多い。
    • ただし、慢性炎症が続くとがん化リスクが上がる可能性もある。

1-2. ポリープのがん化リスクを決める要因

  • 大きさ
    • 1cm未満のポリープは低リスクだが、2cm以上になるとがん化の確率が大幅に上昇する。
  • 形状(隆起型 vs. 平坦型)
    • 平坦型や陥凹型のポリープは、隆起型に比べてがん化しやすい。
  • 遺伝的要因
    • 家族に大腸がんや胃がんの患者がいる場合、ポリープのがん化リスクが高くなる。

 


2. ポリープが見つかったらどうする?

ポリープが発見された場合、そのリスクに応じて適切な対処が必要です。

2-1. 観察のみでよいケース

  • 小さく、がん化の兆候がない場合
    • 5mm未満の過形成性ポリープなどは、経過観察で問題ないことが多い。
  • 定期的な内視鏡検査を受ける
    • 1~3年ごとに検査を受け、成長を確認することで安全に管理できる。

2-2. すぐに切除すべきケース

  • 1cm以上のポリープ
    • 1cmを超えるとがん化リスクが急増するため、内視鏡的ポリープ切除が推奨される。
  • 形状が不整なポリープ
    • 陥凹型、平坦型のポリープは要注意で、がん化リスクが高いため早めの除去が望ましい。
  • 組織検査で異常が見られた場合
    • 内視鏡での生検結果によっては、早期に除去することが推奨される。

2-3. ポリープの除去方法

  • 内視鏡的切除(ポリペクトミー)
    • 小さなポリープは、内視鏡を用いた簡単な手術で切除可能。
  • 内視鏡的粘膜切除術(EMR)
    • 大きめのポリープに適用され、粘膜ごと切除する方法。
  • 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
    • より大きなポリープや早期がんに適用される高度な内視鏡治療。

 


3. ポリープを予防するための生活習慣

ポリープの発生を防ぐためには、日々の生活習慣を見直すことが大切です。

3-1. 食生活の改善

  • 食物繊維をしっかり摂取する
    • 野菜や果物、全粒穀物を多く摂ることで腸内環境が改善し、ポリープのリスクを減らせる。
  • 加工肉・赤身肉を控える
    • 高温調理された肉類は発がん性が指摘されており、摂取量を減らすことが推奨される。

3-2. 適度な運動を取り入れる

  • 週に150分以上の有酸素運動を行う
    • ウォーキングやジョギングなどの運動は、大腸の蠕動運動を促進し、ポリープの発生を抑える。
  • 筋トレを併用する
    • 筋肉量が多いとインスリン抵抗性が改善され、がんのリスクが低下する。

3-3. 禁煙・節酒

  • タバコは発がんリスクを高める
    • 喫煙者は非喫煙者に比べ、大腸がんのリスクが高いことが複数の研究で報告されている。
  • アルコールの過剰摂取を控える
    • 適量(1日1杯程度の赤ワインなど)なら問題ないが、大量飲酒はポリープのリスクを高める。

 


おわりに

ポリープはすべてが危険なわけではありませんが、一部はがん化する可能性があるため、適切な対処が求められます。

特に、定期的な内視鏡検査を受け、リスクのあるポリープは早めに切除することが大切です。

また、健康的な食事や運動習慣を取り入れることで、ポリープの発生リスクを抑えることができます。

もしポリープが見つかった場合は、自己判断せずに医師と相談し、適切な対応を行いましょう。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

 


参考文献

  1. National Cancer Institute (NCI)Colorectal Polyps and Cancer Risk リンクはこちら
  2. 日本消化器病学会 (2023). 大腸ポリープの診断と治療に関するガイドライン
  3. World Journal of Gastroenterology (2022). Polyps and Colorectal Cancer: A Comprehensive Review

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