今回は、介護保険の認定の申請で失敗しないためのチェックリストについて説明していきます
医療従事者の立場から説明していきますので、是非最後まで読んでみて下さい!
はじめに
介護が必要になったとき、公的な介護サービスを利用するには**「介護保険の要介護・要支援の認定」**を受ける必要があります。
しかし、申請の際に適切な準備をしていないと、本来受けられるはずの支援が制限されたり、不適切な要介護度に認定されたりすることがあります。
「もっと手厚い介護が必要だったのに、軽度に認定されてしまった…」
「どんな準備をすれば良いのかわからない…」
こうした問題を防ぐために、申請時に注意すべきポイントや必要な準備をまとめたチェックリストを作成しました。
これを活用すれば、スムーズに認定を受け、適切な介護サービスを利用することができます。
1. 介護保険の認定申請の流れと基本情報
介護保険の認定申請の流れ
介護保険の申請から認定までの基本的な流れは以下のようになります。
- 申請(本人・家族・ケアマネージャーが市区町村の窓口で申請)
- 訪問調査(市区町村の職員やケアマネージャーが自宅を訪問)
- 主治医の意見書の提出(医師が介護の必要性を評価)
- 一次判定(コンピューターによる判定)
- 二次判定(介護認定審査会による判定)
- 認定結果の通知(原則30日以内)
認定されると、要支援1・2、要介護1〜5のいずれかに分類され、それに応じた介護サービスを利用できます。
申請前に確認すべきポイント
✅ どのタイミングで申請するか?(症状が悪化する前に早めに申請)
✅ 申請者は誰が行うか?(本人、家族、ケアマネージャーなど)
✅ 訪問調査の日時は適切か?(家族が立ち会えるように調整)
✅ 主治医の意見書の準備はできているか?
✅ 日常生活の状況を整理し、伝えるべきポイントをまとめたか?
2. 訪問調査で失敗しないためのポイント
訪問調査は、介護認定を決める重要なプロセスです。
調査員が本人の生活状況や身体機能を確認し、それを基に要介護度が判定されます。
しかし、調査の際に実際よりも元気に見えてしまうと、本来受けるべき介護サービスを受けられない可能性があります。
訪問調査時のチェックリスト
✅ 家族が同席する(本人だけでは適切に伝えられない可能性あり)
✅ 普段の生活の様子を正しく伝える(無理に元気に振る舞わない)
✅ 良い日と悪い日の差を説明する(調査日だけの状態ではなく、普段の様子を伝える)
✅ 食事、排泄、入浴、移動の困難さを具体的に伝える
✅ 薬の服用状況や持病についても正確に伝える
訪問調査でのよくある失敗例
❌ 「できるだけ自分でやります」と言ってしまう(本当は介助が必要でも、軽度と判断されてしまう)
❌ 家族が「手伝えばできます」と言ってしまう(介護の負担が軽く見られてしまう)
❌ 調査当日だけ無理をして元気に見せてしまう
→ 普段の状態を正しく伝えることが重要!
3. 主治医の意見書の重要性と適切な準備
主治医の意見書とは?
介護認定の判定には、訪問調査の結果に加え、主治医の意見書も大きく影響します。
主治医が本人の健康状態や介護の必要性を判断し、意見書に記載するため、診察時に実際の状況をしっかり伝えることが重要です。
主治医に伝えるべきポイント
✅ 食事や排泄、入浴、移動にどれくらい介助が必要か?
✅ 認知症の症状がある場合は、その頻度や具体的なエピソードを伝える
✅ 服薬の状況や併存疾患(糖尿病、高血圧など)も説明する
✅ 介護の負担を家族がどのように感じているかも話す
よくある失敗例
❌ 「先生が分かっているはず」と思って、細かい説明をしない
❌ 「大丈夫です」と言ってしまい、本当の状況が伝わらない
❌ 診察時に家族が同席せず、主治医が本人の話だけで判断してしまう
→ 主治医には事前に生活状況を説明し、適切な意見書を書いてもらうことが大切!
おわりに
介護保険の認定を適切に受けることは、今後の介護の質を大きく左右します。
申請時のちょっとしたミスが、介護サービスの利用に影響を与えることもあるため、事前の準備が重要です。
特に、
- 訪問調査では普段の生活の大変さを正確に伝えること
- 主治医には介護の実態を詳しく説明し、適切な意見書を書いてもらうこと
- 家族がしっかりとサポートしながら申請を進めること
が成功のポイントになります。
「思っていたよりも軽い要介護度になってしまった…」とならないよう、本記事のチェックリストを活用し、適切な介護認定を受けましょう!
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
参考文献
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/
- 日本介護支援専門員協会「要介護認定の実態調査報告」
- 高齢者福祉研究所「介護認定と訪問調査のポイント」