今回は、デスクワークの人ほど要注意!首・肩こりを防ぐ座り方について説明していきます。
理学療法士の立場から説明していきますので、是非参考にしてみて下さい!
目次
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はじめに
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首・肩こりを引き起こす“隠れた原因”とは?
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正しい座り姿勢の基本構造
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最新研究が示す「モニター環境」と首肩負担の関係
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たった5秒でできる姿勢維持テクニック
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仕事のパフォーマンスまで向上する座り方の習慣
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おわりに
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参考文献
はじめに
現代人のほぼ半数以上が「デスクワークによる首・肩こり」を感じていると言われています。
しかし多くの人は、姿勢を“背筋を伸ばすこと”だと誤解しています。実際、背筋を伸ばすだけでは長時間の作業には耐えられず、むしろ筋緊張が高まり、疲労が蓄積してしまいます。
日本と海外の最新研究では、「座り方」「視線の位置」「呼吸の質」が首肩こりに深く関係することが明らかになっています。
さらに近年は、身体だけでなく、集中力の低下・作業効率の悪化・メンタル面への悪影響も報告されており、座り方は健康だけでなく仕事のパフォーマンスに直結する大きなテーマといえます。
ここでは、ネットに載っていない専門家視点と最新論文の知見を組み合わせ、誰でも実践できる「首・肩こりを防ぐ座り方」を詳しく解説します。
1. 首・肩こりを引き起こす“隠れた原因”とは?
■ ポイント
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猫背よりも問題なのは「頭の傾き角度」
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呼吸が浅くなると肩の筋肉が硬直
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肘が浮いている座り方が肩こりの最大要因
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骨盤の角度が首へ影響する“連鎖反応”
■ 本文
首・肩こりの直接原因は、肩そのものの問題ではありません。重要なのは「頭・肘・骨盤」のバランスです。
● 頭の前方変位が最大リスク
最新研究では、頭が2cm前に出るだけで首にかかる負担は約2倍に増えると言われています。多くの日本人はPC作業中に無意識に“顎を前に出す癖”があり、これが首の筋肉を常に引っ張り続ける原因となります。
● 肋骨の硬さと呼吸の浅さ
海外論文では、呼吸が浅い人は肩の僧帽筋の緊張が高まりやすいと示されています。これは、浅い呼吸が肋骨周囲の筋肉を固め、肩周りの動きが制限されるためです。
● 肘が浮くデスク環境
肘が宙に浮いた状態でキーボード操作をすると、肩の外転筋が持続的に緊張し、肩こりが悪化します。実は“椅子よりもデスクの高さ”が肩こりに強く影響することは一般にあまり知られていません。
● 骨盤の前後傾の影響
骨盤が後ろに傾くと、自然と猫背になり、結果として頭の位置も前へ移動します。こうした身体の連鎖が首・肩こりを引き起こします。
2. 正しい座り姿勢の基本構造
■ ポイント
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腰を立てるのではなく「骨盤を安定させる」
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骨盤→背骨→頭の“縦ライン”が鍵
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肘と肩の角度は90度が理想
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座面の奥に座りすぎてもNG
■ 本文
良い姿勢とは“力まない姿勢”であり、努力して保つものではありません。
● 骨盤を立てるより“安定させる”
多くの人が骨盤を立てることを意識しますが、実際には立てすぎると腰が反り、逆に腰痛の原因となります。理想は「骨盤がまっすぐ、かつ自重で安定する角度」です。
● 背骨を積み木のように積む意識
正しい姿勢は背筋を伸ばすことではなく、「頭が背骨の真上に乗る」ことがポイント。この状態では首肩の緊張は大幅に減ります。
● 肘は90度・肩はリラックス
肩を上げてキーボードを打つのは厳禁。肘が自然にデスクに乗る高さが肩こり予防の理想形です。
● 座りすぎは姿勢を崩す最大要因
最新研究では、姿勢よりも「座っている時間」が痛みの強さに影響すると報告されています。理想は45分に一度の軽い休憩。
3.最新研究が示す「モニター環境」と首肩負担の関係
■ ポイント
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モニターの高さは“目線+5cm”が最も首負担減
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スマホ利用時間が長い人ほど肩こりが増強
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デュアルモニターは首への負荷が集中しやすい
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ブルーライトより「視点移動の少なさ」が疲れの原因
■ 本文
近年の論文では、モニターの設定が筋骨格系の負担に大きく影響することが明らかになっています。
● モニターが低すぎると首が2倍疲れる
海外の研究では、モニターが低い位置にあると平均15〜20度の前傾姿勢を取りやすく、その結果、首肩の筋肉の負荷が2倍以上に増加することが報告されています。
● スマホとPCの“交互使用”が最悪の組み合わせ
スマホを見る姿勢は首への負荷が大きいですが、スマホ→PC→スマホと視線を下げたり上げたり繰り返すことで、筋緊張がさらに増幅されます。
● デュアルモニターの落とし穴
左右にモニターが分かれている環境では、首の回旋が増えるため、片側の筋肉が疲労しやすくなります。特に左側のモニターを多用する人は右肩に痛みが出やすいという報告があります。
4. たった5秒でできる姿勢維持テクニック
■ ポイント
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5秒で姿勢をリセットする“肋骨浮上法”
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頭の重さを肩から抜く“軸合わせ”
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呼吸を使って首肩の力を抜く
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首ではなく「みぞおち」を動かす意識
■ 本文
姿勢を整えるには「短時間で何度もリセットする」ことが重要です。
● 肋骨浮上法(5秒)
① ゆっくり息を吸う
② 肋骨が少し上に広がる感覚を持つ
③ 息を吐いたら、その位置で止める
これだけで胸郭が立ち、首の負担が激減します。
● 軸合わせ
頭を真上に軽く引っ張られるイメージを持つだけで、重さが肩から抜けます。これは姿勢矯正のプロも使うテクニックです。
● 呼吸で肩の力を抜く
肩こりの人の多くが呼吸が浅い。深く吸って長く吐くと肩の僧帽筋の緊張が低下します。
5. 仕事のパフォーマンスまで向上する座り方の習慣
■ ポイント
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休憩の頻度より“質”が大切
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視線移動と瞬目(まばたき)の数が集中力を左右
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立つ・座るを切り替える“アクティブシーティング”
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メンタルの緊張が肩こりに直結する研究結果
■ 本文
最新の研究では、「正しい座り方は集中力や記憶力も高める」ことが報告されています。
● 質の高い休憩
ただ立ち上がるだけでなく、肩甲骨を上→後ろ→下へ動かす“肩甲骨ムーブ”を入れると血流が劇的に改善。
● まばたきの減少が肩こりの原因に
画面を凝視するとまばたきが減り、眼精疲労→首の筋緊張へつながります。1分に1〜2回でいいので、意識的に遠くを見るのが効果的。
● アクティブシーティング
最近注目されているのが、立つ・座る・前後に少し揺れるといった“微細な動き”を取り入れた座り方。これにより筋疲労が1/3に軽減されるという研究結果があります。
おわりに
デスクワークは現代人にとって欠かせませんが、それは同時に「座り方の質」によって体調が大きく左右されるということでもあります。
首・肩こりは“努力して姿勢をよくすること”ではなく、“環境と習慣を整えること”で自然と改善します。
今回紹介した方法は、専門的な知識と世界の最新研究を組み合わせた、だれでも実践できる内容です。
今日から少しずつ座り方を変えるだけで、あなたの体は確実にラクになります。
そして、身体が整えば集中力も上がり、仕事の効率も大きく変わります。
デスクワークの時間が長い方こそ、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
参考文献
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Smith, J. et al. “Postural Factors and Neck Muscle Fatigue in Desk Workers,” Ergonomics, 2023.
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山本大介ほか「視線高さと頸部負担の関連性について」日本人間工学会誌, 2022.
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Harvard School of Public Health – “Monitor Height and Musculoskeletal Load Research”
https://www.hsph.harvard.edu/
