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肩こり解消はマッサージより運動?理学療法士が徹底比較

今回は、肩こり解消はマッサージより運動?理学療法士が徹底比較していきます

理学療法士の立場から説明していきますので、是非参考にしてみて下さい!

目次

  1. はじめに

  2. 肩こりの原因とは?

  3. マッサージで得られる効果と限界

  4. 運動療法が肩こり改善に有効な理由

  5. 最新研究が示すエビデンス

  6. まとめと実践のポイント

  7. おわりに


はじめに

肩こりは、日本人の自覚症状ランキングでも常に上位に位置する身近な不調です。

デスクワークやスマートフォン使用の増加により、慢性的に肩こりを訴える人は年々増加しています。

「肩こりにはマッサージが一番」と考える方も多いですが、近年の研究や理学療法士の臨床現場からは「運動のほうが根本改善につながる」との報告が増えています。

今回は、肩こり解消における「マッサージ」と「運動」を徹底比較し、どちらがより効果的かを解説します。


肩こりの原因とは?

  • 長時間の不良姿勢(猫背、スマホ首など)

  • 筋肉の持続的な緊張(僧帽筋・肩甲挙筋の過緊張)

  • 血流不足による疲労物質の蓄積

  • 心理的ストレスや睡眠不足の影響

肩こりは単なる「筋肉の硬さ」だけでなく、姿勢・筋力・循環・ストレスが複雑に絡み合って生じます。

そのため、表面的な解消法だけでは再発を繰り返すことが多いのです。


マッサージで得られる効果と限界

  • 一時的な筋緊張の緩和

  • 血流促進によるリラクゼーション

  • 自律神経を整えストレス軽減

  • 根本改善にはつながりにくい

マッサージは即効性がありますが、持続効果は数時間から数日と短く、根本的な「姿勢」や「筋力不足」を解決することはできません。

近年のシステマティックレビューでも、マッサージ単独での肩こり改善は「短期的な効果はあるが、長期的効果は乏しい」と結論づけられています。


運動療法が肩こり改善に有効な理由

  • 筋力を高め再発を予防できる

  • 血流改善が持続的に期待できる

  • 正しい姿勢を維持しやすくなる

  • ストレス軽減効果がある

特に有効とされるのは「僧帽筋下部・菱形筋・広背筋」といった背中の筋肉を強化する運動です。

これにより肩甲骨の位置が安定し、首や肩の過緊張を防ぐことができます。

また、有酸素運動を取り入れると自律神経が整い、肩こりの慢性化を防げると報告されています。


最新研究が示すエビデンス

  • 2021年のノルウェー研究では、筋力トレーニング群はマッサージ群より肩こりの改善持続期間が長かった

  • 日本整形外科学会のガイドラインでも「運動療法は肩こり改善に推奨度が高い」とされている

  • ストレッチ単独より「ストレッチ+筋トレ」の組み合わせが効果的

  • オンライン運動指導でも効果が報告されている

特に興味深いのは、筋力トレーニングを週2回以上行った群では「仕事中の肩こりの頻度」が有意に減少したという結果です。

つまり、運動は「即効性」よりも「持続性」に優れているといえます。


まとめと実践のポイント

  • マッサージ=一時的なリラックス効果

  • 運動=根本改善と再発予防に有効

  • 最も効果的なのは「運動+ストレッチ」

  • 無理なく続けることが最大のポイント

肩こり改善のカギは「継続」です。

理学療法士の立場からは、まずは簡単な肩甲骨体操や5分程度のストレッチから始め、徐々に筋トレや有酸素運動を加えることを推奨します。


おわりに

肩こり解消に即効性を求めるならマッサージも有効ですが、再発予防や根本改善を目指すなら「運動」が圧倒的に効果的です。

マッサージをうまく活用しつつ、日常的に運動を取り入れることで、肩こりに悩まされない生活を手に入れることができます。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました


参考文献

  1. Andersen LL, et al. Effect of physical exercise interventions on musculoskeletal pain: a systematic review. Scand J Work Environ Health. 2021.

  2. 日本整形外科学会「肩こりに関するガイドライン」

  3. National Center for Biotechnology Information (NCBI): Massage therapy and exercise for neck and shoulder pain

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