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膝痛と筋力低下の関係、理学療法士が分かりやすく解説!

今回は、膝痛と筋力低下の関係、理学療法士が分かりやすく説明していきます

理学療法士の立場から説明していきますので、是非参考にしてみて下さい!

目次

  1. はじめに

  2. 膝痛と筋力低下の関係とは?

  3. なぜ大腿四頭筋が重要なのか

  4. 膝痛を悪化させる生活習慣

  5. 最新のリハビリ・運動療法

  6. 自宅でできる予防とセルフケア

  7. おわりに
    参考文献


はじめに

膝痛は高齢者だけでなく、スポーツ愛好家や日常的に座り仕事の多い人にもよく見られる症状です。

特に「筋力低下」が膝痛に大きく影響していることは、国内外の研究でも繰り返し報告されています。

膝関節は体重を支えるため常に負担を受けていますが、筋肉が十分に働かないと、関節や靱帯に過剰なストレスがかかり、痛みや変形性膝関節症などのリスクを高めます。

本記事では、理学療法士の視点から「膝痛と筋力低下の関係」を最新の知見とともに解説し、予防とセルフケアのポイントを紹介します。


1. 膝痛と筋力低下の関係とは?

  • 膝痛の多くは「変形性膝関節症」と関連

  • 筋肉の働きが弱まると関節に負担集中

  • 筋力低下は40代からすでに始まる

  • 研究では大腿四頭筋の弱さと膝痛の関連が顕著

海外のレビュー研究(2023年, Osteoarthritis and Cartilage)によると、大腿四頭筋の筋力低下は膝痛の発症リスクを約2倍に高めると報告されています。


2. なぜ大腿四頭筋が重要なのか

  • 膝の安定性を保つ主役の筋肉

  • 膝を伸ばす動作(立ち上がり・階段昇降)に必須

  • 筋力が弱いと膝が内側に崩れやすい

  • 関節軟骨への衝撃を吸収できず痛み増悪

理学療法士が臨床で見るケースでも、大腿四頭筋が弱い患者は「階段の昇りで痛い」「立ち上がりに時間がかかる」と訴えることが多いです。


3. 膝痛を悪化させる生活習慣

  • 長時間の座位 → 筋肉活動が低下

  • 急な運動開始 → 膝関節に負荷増大

  • 体重増加 → 膝への負担が倍増

  • 正座やあぐら習慣 → 関節にねじれが発生

また最新研究(2022年, 日本整形外科学会誌)では「座りすぎ(1日7時間以上)」が膝関節の機能低下と関連していると報告されています。


4. 最新のリハビリ・運動療法

  • 大腿四頭筋トレーニング(膝伸展運動)

  • 股関節周囲筋トレーニング(中殿筋の強化)

  • バランス練習(片脚立ちや不安定面運動)

  • 有酸素運動(ウォーキングやエアロバイク)

近年の研究(2021年, British Journal of Sports Medicine)では、筋力トレーニングと有酸素運動を組み合わせた介入が、単独運動よりも膝痛軽減効果が高いとされています。


5. 自宅でできる予防とセルフケア

  • 椅子に座っての「膝伸ばし運動」

  • ゴムバンドを使った「スクワット補助運動」

  • 軽いストレッチで柔軟性維持

  • 体重管理(BMI25以下を目標に)

さらに独自のポイントとして、「朝の起床時に軽い足上げ運動を行う」ことを推奨します。

これは夜間の関節液循環低下を改善し、朝のこわばりや痛みを軽減する効果が期待できます。


おわりに

膝痛と筋力低下は切っても切れない関係にあります。

特に大腿四頭筋を中心とした下肢筋力の維持・強化は、痛みの予防だけでなく、膝関節の寿命を延ばす鍵になります。

膝に痛みを感じたとき、「安静にすること」だけが正解ではありません。

適切な運動と生活習慣の工夫が、膝を守る最大の予防策です。

「階段がつらい」「立ち上がりが重い」と感じたら、早めに理学療法士や医療機関に相談しましょう。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました


参考文献

  1. Øiestad BE, et al. Quadriceps weakness and risk of knee osteoarthritis. Osteoarthritis Cartilage. 2023.

  2. 日本整形外科学会誌. 「座位行動と膝関節機能低下の関連」2022年.

  3. British Journal of Sports Medicine – Exercise therapy for knee osteoarthritis

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